―契約

契約というものは不思議なものだ。


契約を守らなければならないことは法律でも、常識でも守られている。商法、手形法などがそうだし、遅刻がダメだ、というのもそうだ。



契約という制度が存続しているのはメリットがあるためだ。破約した場合のデメリットが大きい。手形の期限が守られない会社には銀行の融資は降りないから、大きいお金が動く仕事ができなくなる。資金繰りも悪くなる。商売でもそうなのだから、実際の社会全般にも言えること



契約には重要な要素がある。信頼である。社会は数々の信頼の蓄積からなっている面がある。(裏返せば信頼を破る行動をとる系も存在するけれども)かつての大阪承認は暖簾を大切にした。信頼こそが商売で一番大切なものだ、という思想である。これば中国でもヨーロッパでも変わらない。普遍的なものだ。



さて、金融派生商品デリバティブ)は、信頼が必要十分条件となる。信頼があって初めて市場が成立する。



代表的な先物取引を上げても、いつ、どのくらい売るか、それを決めておいて販売する。このときに商品の時価が変ることで損得が生じる。予測が難しいのでリスクが高いが、そのために高い収益が期待される分野になる。売る側も買う側も契約を破ることが認められると、取引が成り立たない。つまり市場が成立しない。



信頼、契約を遵守させるために社会は多くのコストをかけている。商法、証券取引法で会社の経営陣には監査が必要だと規定されている。警察は法を破るものを取り締まる。いくらの金が信頼を保持するために使用されているのだろうか?数字はわからないが莫大な額である。多くの労働者の雇用も保持している。



ただひとつの要素が、人間の頭の中にある要素が、莫大な価値を生んでいるがやばい