―願望―話の要素


パラレルワールドという概念がSFでよく使われる。もし、あの時こうしておけば、こんな今になっていたかも・・。てやつ。たとえばバックトゥザフューチャーとか。




もし、パラレルワールドを信奉するロシア人の確率論の学者が居たら、彼は迷わずロシアンルーレットをするだろう。6分の一の確率で大もうけできる未来があるからだ。




いかんせん世の中甘くなくて、他の場合、死ぬ、わけだからね。やらない。




世の中が甘かったらなぁ、て願望が実は物語を作る一つの要素だ。




たとえば、ドラえもん。見事に願望をかなえてくれる機械。あの話は作者が死んだ後も続くような名作となった。理由は話の作り方がうまい、キャラが見事に経っている、といった技術面だけではない。作者が「まんがなんだからみんなの願望をかなえさせてあげよう」と思って書いた事がウケた秘訣なんだと思う。




現実と理想のギャップ。欲望は満たされない場合もある。そうした場合の代償の一つとして物語がある。




この辺はマーケティングにも通じると思うし、いろんな商売にも通じると思う。




が、これも考え方で、飛行機は単純に空を飛びたい、つー欲求に基づいて発明されたわけだが、実際、飛行機の「強み」は「早く、安全に、目的地にたどり着ける」という事であるわけだ。




個人の憧れだけでは商売はできない。他と比べた相対的な強みを与えてやることで、明確にすることで商売になるんだろう。




妄想は続くよどこまでも。欲求だけを明確にしてもダメだ、と云うことがいま分かった。