―赤と、絹をかぶっている音


脳に興味を持って10年ぐらいたつ。(あまり勉強してないけど。全部銃夢のせい)で、今日は、色と認知の話。


生まれたときは目が見えなかったが、成人してめがみえるようになった被験者の話。


引用http://homepage3.nifty.com/itako/cognitive_science.htmlより

彼は、赤とか緑とかいう言葉は耳にしており、赤と緑が別物だということは知っている。ただ、その感覚は健常者とはかなり異なっており、赤を音で表現したりする。例えば、「赤い色ってどんな感じ?」といえば「絹を破っているような音の感じ」など。


赤と絹をかぶっている音、ってどんな共通点があるんだろう?


友人に聞いた話だと、音楽業界のある高名なエンジニアが、「その音もっと赤っぽく」と表現している、という話を聞いた。これは、ま、自分のイメージをそう表現しているだけで、上の人は本当にそう感じているわけやから、面白い。



一度、高校に盲人の方が講演してはった。後で「あなたが夜見る夢ってどんなかんじか」聞いてみたら、すべて「音だよ」と答えはったので、驚かされたことを思い出す。


色の認知と言語の関連性、認知言語学の分野で盛んに研究されているそうな。


また、色自体も不思議なもので、「網膜から直接入力された色」と「周りのものとの色の比較で認知している色」があるそうな。


ものすごい微妙な話だけど、白熱灯の下の白、と蛍光灯の下の白、って前者の方がオレンジがかかっている。実際に視神経は別の色だと認知している。


けれども、普通に感じるのは、「しろ」だ、という感じ。微妙に違っても白はしろだ、と認知してしまう。こうした色の認知を「色の恒常性」といって、網膜から直接入力された認知とは別に情報処理されている。この研究はまだ途上らしく、詳しいメカニズムはわからないそうだ。


脳とか認知科学の面白さ、って自分が見ている世界だけが世界じゃない、っていうふうに価値観をぶち壊してくれることだと思っている。