―種田山頭火


今朝、実家から持ってきた「種田山頭火岩波新書金子兜太著)」を読みました。
種田山頭火とは大正、昭和初期の自由律俳句の有名な人です。
ほかにも自由律俳句で有名な人には「尾崎方哉」などがいます。


自由律俳句とは575の定型俳句とは違い、リズムがない俳句です。
キャッチコピーみたいなものです。
有名なものに、

  1. 「咳をしてもひとり」(尾崎方哉)
  2. 「分け入つても分け入つても青い山」(種田山頭火

なのがあります。


さて、種田山頭火、て人、むちゃくちゃなんです。
「自己管理能力がゼロなのに、改善できなくて、悩む。」のを貫いた人です。


彼はアル中でした。また、精神を病んでました。
原因は、小さいときに母親が自殺した現場を見たこと、父親の放蕩とそれへの反発、弟の自殺があります。その上、彼は「結婚」をあげてます。
なぜなら、やばい家庭環境のため、家庭を作ることに恐れていたためです。
彼は早稲田の文学に進学しますが、アル中と精神病のため、退学します。


彼はその後、常に悩みました。本当は酒に頼る自分、父親、夫らしくない自分がいやなんですが、どうしても自堕落な生活しか送れない人間なんです。


いろいろあって、坊主になり、主に西日本を行脚して俳句を作り続けます。


彼は付き合いづらい人間だと思います。
酒好き、働かず、ほとんどヨメと友人の紐、というのはどうかと思います。
少なくとも僕は付き合いたくありません。
ただ、自分が弱いことを知り、悩み続けながら、自殺せず、創作に昇華させたことを尊敬します。